自動車の盗難防止技術として広く普及しているイモビライザーですが、自分の愛車にその機能が備わっているかどうかを正確に把握している人は意外と少ないかもしれません。イモビライザーは、鍵に埋め込まれた固有の電子チップと車両側のコンピューターが暗号を照合することで、正規の鍵以外ではエンジンを始動させない仕組みです。これがあるかどうかを見分ける最も簡単で確実な方法は、メーターパネル周辺を確認することです。多くの車種では、エンジンを切った状態で鍵マークの付いた赤いランプや、セキュリティという文字の入ったインジケーターが点滅しています。これが作動しているということは、車両が常に鍵の認証を待機している状態、つまりイモビライザーが搭載されている証拠となります。 次に注目すべきは、車の窓ガラスです。運転席や助手席のサイドガラスに、鍵をモチーフにした小さなステッカーが貼られていないでしょうか。そこには盗難防止装置装着車といった文言が添えられていることが多く、メーカーが視覚的な抑止力として貼付しているものです。また、鍵そのものの形状からも推測が可能です。プラスチックの持ち手部分が不自然に厚みを持っている場合、その内部にはトランスポンダーと呼ばれる小さな通信チップが封入されている可能性が高いです。特に、平成十五年以降に発売された比較的新しいモデルの乗用車であれば、かなりの確率で標準装備されています。逆に、金属部分だけのシンプルな鍵で、プラスチックのカバーがないような古いタイプは、非搭載であることがほとんどです。 それでも確信が持てない場合は、車両の取扱説明書を確認するのが一番です。主要装備の一覧表に盗難防止装置やイモビライザーという項目があれば間違いありません。また、スマートキーを採用している車種は、ほぼ例外なくイモビライザーがセットになっています。プッシュスタート式のボタンを押してエンジンをかけるタイプであれば、物理的な鍵穴がなくとも高度な電子認証が行われているため、搭載車であると断定できます。こうした判別は、万が一の鍵紛失時に業者へ連絡する際や、自動車保険の割引を申請する際にも必要となります。自分の車がどのような守られ方をしているのかを知ることは、安全なカーライフを送るための基本と言えるでしょう。