「うちの犬(猫)が、お留守番中に、内側からドアの鍵をかけてしまったんです!」にわかには信じがたい話ですが、これはペットを飼っている家庭で、実際に起こりうる「まさか」のトラブルの一つです。特に、レバーハンドル式のドアノブの場合、大型犬などが飛びついた拍子にレバーが下がり、同時にサムターン(内鍵のつまみ)も回ってしまう、というケースが報告されています。また、猫が器用にサムターンを前足でいじっているうちに、偶然ロックがかかってしまうことも考えられます。飼い主が帰宅すると、愛するペットが内側から鍵をかけてしまい、家に入れない。ペットは家の中で不安そうに鳴いている。これは、飼い主にとって、まさにパニックものの事態です。このような、ペットによる意図せぬ内鍵ロックに、どう対処すれば良いのでしょうか。まず、玄関の鍵であれば、状況はより深刻です。玄関ドアの内鍵(サムターン)が回ってしまっている場合、外から鍵を使って開けることはできません。この場合は、もはや自力での解決はほぼ不可能です。すぐに専門の鍵業者に連絡し、「ペットが内側から鍵をかけてしまった」と状況を正確に伝え、開錠を依頼するしかありません。業者は、郵便受けの隙間などから特殊な工具を挿入して、サムターンを回す「サムターン回し」という技術で開けてくれることがほとんどです。一方、室内のドアであれば、解決の道筋はいくつか考えられます。まずは、そのドアに「非常解錠装置」が付いていないかを確認しましょう。外側のドアノブに、コインで回せる溝や、細い棒を差し込む穴があれば、それを使って安全に開けることができます。もし、非常解錠装置がない場合でも、ドアの構造によっては、クレジットカードのような硬いカードを隙間に差し込んでラッチを押し込む方法や、ドアの下の隙間から針金ハンガーなどを入れて、内側のレバーハンドルを操作する方法で開けられる可能性もあります。このような珍事を防ぐためには、ペットが留守番する部屋のドアノブを、レバーハンドルから丸いドアノブに交換したり、サムターンにカバーを取り付けて、いたずらできないようにしたりする予防策が有効です。ペットの思わぬ能力が、まさかのトラブルを引き起こす。その可能性を、常に頭の片隅に置いておく必要がありそうです。
ペットが内鍵をかけてしまった!まさかの珍事と開け方