「最近、車の鍵の反応が悪いな…」そう感じたら、それはスマートキーの電池交換のサインかもしれません。ディーラーやカー用品店に頼むのも一つの手ですが、実は、ほとんどの車の鍵の電池交換は、簡単な工具さえあれば、誰でも自分で行うことができます。費用も数百円の電池代だけで済み、時間も数分で完了します。ここでは、一般的なスマートキーの電池交換の手順と、その際の注意点について解説します。まず、準備するものは主に三つです。一つ目は「新しいボタン電池」。キーによって使用されている電池の型番(CR2032、CR1632など)が異なるため、必ず事前に確認が必要です。型番は、古い電池を見れば分かりますし、車の取扱説明書にも記載されています。二つ目は、「精密ドライバー(マイナス)」です。キーのケースをこじ開ける際に使います。爪でも開けられるタイプもありますが、ドライバーがあった方が確実で、キー本体を傷つけにくいです。三つ目は、キー本体を傷つけないための「柔らかい布」です。交換の手順は、以下の通りです。まず、スマートキーに内蔵されているメカニカルキーを引き抜きます。このメカニカルキーを抜いた部分や、キーの側面に、ケースを開けるための小さな溝やくぼみがあるはずです。その溝に、布を当てた精密ドライバーの先端を差し込み、てこの原理で慎重にこじ開けます。パカっと音がして、キーが二つに分かれます。ケースを開けると、基板の上に丸いボタン電池が見えます。この時、電池のプラス(+)とマイナス(-)の向きを、しっかりと覚えておきましょう。古い電池を取り外し、新しい電池を、覚えておいた向きと同じになるようにセットします。あとは、ケースを元の通りにパチッと音がするまでしっかりと閉じ、メカニカルキーを戻せば、作業は完了です。注意点としては、作業中に内部の精密な基板に直接触れたり、ホコリや水分が入ったりしないように気をつけること。そして、電池の向きを絶対に間違えないことです。この簡単な手順を覚えておくだけで、ディーラーにわざわざ足を運ぶ手間も、余計な工賃を払う必要もなくなります。
車の鍵の電池交換は自分でできる?手順と注意点