一度でも経験すると、その不便さと面倒さを痛感する、車のトランクが開かないトラブル。突然の事態に慌てないためにも、日頃からできる予防策や、メンテナンスの心掛けが重要になります。高額な修理費用を払うことにならないよう、愛車のトランクを健やかに保つための、いくつかの簡単なヒントをご紹介します。まず、最も基本的で誰にでもできる予防策は、「ロック周辺を清潔に保つ」ことです。トランクのロック機構(ラッチ)や、車体側の受け金具(ストライカー)の周りには、意外とホコリや砂、小さなゴミが溜まりやすいものです。これらの異物がロックの動きを妨げ、故障の原因となることがあります。洗車の際には、トランクを開けて、この周辺を濡れた布で拭き掃除する習慣をつけましょう。これだけでも、機械的なトラブルのリスクを減らすことができます。次に、定期的な「潤滑」も効果的です。ロック機構は金属部品の集合体ですから、動きをスムーズに保つためには潤滑が必要です。半年に一度程度、ラッチやヒンジの部分に、シリコンスプレーやグリススプレーといった、自動車用の潤滑剤を軽く吹き付けておくと、摩耗やサビを防ぎ、動きが格段に良くなります。この時、ベタベタする潤滑油ではなく、ホコリを呼びにくい速乾性のタイプを選ぶのがポイントです。また、電気系統のトラブルを未然に防ぐためには、リモコンキーの「定期的な電池交換」を心がけましょう。「まだ使えるから」と放置せず、車の定期点検のタイミングなど、一年に一度は新しい電池に交換するルールを決めておくと、いざという時の電池切れを防ぐことができます。そして、荷物の積み下ろしの際にも、少しだけ注意を払いましょう。トランクを閉める時に、荷物やビニール袋などがロック部分に挟み込まないように確認する癖をつけること。荷物の挟み込みは、ロック機構に無理な負荷をかけ、故障の直接的な原因となります。これらの対策は、どれも特別に難しいものではありません。日々のちょっとした気配りと、簡単なメンテナンス。その積み重ねが、愛車のトランクを予期せぬトラブルから守り、快適なカーライフを支えてくれるのです。
もう繰り返さない!トランクが開かなくなるのを防ぐには